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Baby Audio.から、フィジカルモデリングシンセ”ATOMS”がリリース。

2024 年 2 月 9 日 金曜日

▶️Baby Audio. ATOMS

Baby Audio.からシンセ第二弾「ATOMS」がリリース。
フィジカルモデリングシンセとは、主に弦楽器などのアコースティック楽器を、物理的にモデリングしたシンセのことを言います。
250以上のプリセットも、非常に面白いものが入ってます。
ただ、いかにもアコースティック楽器というよりは、完全にシンセ音色の方が得意なシンセじゃないかなと思います。

物理モデリングといえば、小難しいイメージがあるかと思いますが、
このATOMSは、主に6つのパラメーターで音作りをしていくので、
いじってるうちになんとなくわかってくるような気がするっていう、そんなタイプのシンセサイザーです。
習うより慣れろ。みたいな。

それと、各パラメーターは、LFOや、MPEを設定してモーションすることが可能なので、
かなり動きのある音が作れます。
特にMPEとの親和性は高いのも好印象です。

MonoとPolyの切り替えや、動作を軽くするECOボタンなんてものも付いてます。
インターフェイスは、黒か白か。山木は黒が好きです。

◼️上部の各パラメーターを簡単に紹介
・Chaos
原子の仮想質量とスプリングは、互いを前後に押し合う際に非線形性をもたらします。
って説明通りに書いてしまうと、なんのこっちゃだと思うのですが、
Chaosコントロールは、ピッチの揺らぎや、グラインド、デチューンを調整します。

・Order
Chaosで作った音は、質量バネネットワークで、減衰するにつれて徐々に高周波エネルギーを失います。
このOrderコントロールを上げると、スプリングに大きなダンピングがかかり、ローパスフィルターのように機能します。
Chaosと対で処理すると良い効果が出てくると思います。

・Force
質量バネ相互作用モデル。
主に、弓を使った奏法で、振動によって音を発生させるためのエネルギー源がForceです。
スプリングにかかる弓の圧力をコントロールし、大きくするとノイズが増え、倍音が鋭くなります。

・Overtones
Forceが圧力だったら、こちらは、弓の位置をコントロールします。
これを上げると、境界線に近い位置で弓を引くことになり、
ブリッジに近い位置で弓を引いたヴァイオリンのような明るい倍音が生まれます。

・Drive
いわゆるドライブです。ウェーブシェーピングで倍音をハーモナイズします。

・Resonant Low-Pass Filter
Resonance付きのLow Pass Filer。LFOフィルター・スイープのオートメーションが可能です。

・Motion
各パラメーターのMotionサウンドオートメーションです。
LFOやMPE(ポリフォニックアフタータッチ)で、選択範囲と動作が設定可能で、Tempo Syncにも対応してます。

・Visualizer
中央のグラフィカルなディスプレイです。それぞれのパラメーターで設定したのが、ここにフィードバックされます。
実際にどのように動作しているのかが表示されてると思ってください。

◼️以下下部のパラメータです。
・Root & Profile
Rootでは、オクターブ・レンジを、Profileでは、4種類の音色の方向性を決めます。
上部の6パラメータで音を作ってから、ココを変えてみるのも結構面白いです。

・Attack & Release
物理学に由来したAttackとReleaseパラメータ。ちょっと通常のADSRのARとはかかり方が違う気がします。
この辺がフィジカルモデリングならではという部分かも。
Attackは、バーチャルな弓のかかり具合を急激から緩やかまで変化させます。
Releaseは、マス・スプリング・ネットワークのダンピングに影響し、短い減衰から長いSustainまで、あらゆるサウンドに対応します。

・Movement, Modulation & Vibrato
ここは物理法則のモジュレーション。
スプリングのピックアップ位置の変更、硬さの変更などによるコーラスやビブラートが生成されます。
弓の弾き方の深さやスピードを変えると、微妙にうねるような動きが生まれるのが特徴ですね。

・Space
いわゆるリバーブです。
X/YパッドでサイズとMIXのコントロールしましょう。

◼️とまあ、そんな感じの簡単パラメーターです。
今回は、オフィシャルデモソングを作ってないので、(前回のBA-1では作ってたんですが)
オフィシャルのYouTubeをご覧ください。

🔽お求めは以下より。

Baby Audio本家で買う。
https://babyaud.io/ba-1

日本のBeat Cloudで買う。(円安の為、現時点では、Beatcloudが一番安いです。)
https://beatcloud.jp/product/2356

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2023年 買って良かったプラグイン その6「Baby Audio. Transit」

2023 年 11 月 23 日 木曜日

▶️Baby Audio. Transit

いくつものエフェクトを並べて音を作るよりも、一つのプラグインで済ませたいって時ってあると思うのだけど、このTransitは、まさにそれが出来るプラグイン。

簡単に言うと、最大7つのエフェクトを組み合わせたマルチエフェクター。選んだエフェクターの任意の各パラメーターを、一つのノブに集約してオートメーションさせる。という使い方が主。いわゆるワンノブ(One Knob)系と言われるプラグインの一種。
(全パラメーターいじれるから、厳密には違うけれども)

Reverb、Delay、OTT、Pump、Auto Pan、BitCrusher、Chorus、Distortion、Filter 12、Filter 24、Flanger、Noise、OSC、Phasor、Pitch Shift、Spread、Tremolo、Utilityという、18種類の各エフェクターのパラメーターの中から、自分好みのエフェクトをチョイスして、Transition Controlというマクロにアサイン。この1つのノブで、複雑なFX Transition、Riser、Drop、Sweep、Pumperや、LFO Toolで、Build Upや、ブレイクなどのシーンの切り替えを表現できる。このノブにはMIDIコンのノブやスライダーをアサインしてもいいし、モジュレーションホイールでもOK。

ワンノブで動かすと、同時に何もかも同じパラメーターで動いてしまうわけではなくて、そのパラメーターのどこからどこまでが動くというのが決められるのが嬉しい。

上記のようなトランジション的な使い方をせず、マルチエフェクターとして使ってもOK。そういうプリセットも沢山入ってるし、動作も軽いのが嬉しい。

リリース時のブログでも書いたけど、よくやるのは、FilterのHighPassとLowPassを同時に動かすというヤツ。Low Passで大胆に動かして、High Passで余計なLowを削る。そこにPhaserを足したり、Pan振ってみたり。今までは、それぞれ別々なプラグインを使っていたのだけど、1つで出来るのがかなり便利。あっちこっちに目が行かなくていいのは疲れづらいよね。

今年リリースした、RYPPHYPE “Love You Like Me feat. MIMORI”でも、2カ所だけ使った。目的の効果がストレス無く作れたのは、作業効率もアップしていいと思う。

🔽お買い物は以下から。
Baby Audio. 本家https://babyaud.io/transit
beatcloudhttps://beatcloud.jp/product/2151
Plugin Boutiquehttps://www.pluginboutique.com/product/2-Effects/53-Multi-Effect-/11074-Transit/

🔽Baby Audio. BA-1 & Expansion Packs
今年は、Baby Audio.から初のシンセBA-1もリリースされて、こっちも普段からガッツリ使ってる。
これのExpansion Pack、City Pop Vol.1とCity Pop Vol.2を作ってリリースしたという事もあるので、今回はそのリンクの紹介だけ。

Baby Audio. BA-1
beatcloudhttps://beatcloud.jp/product/2052
Plugin Boutiquehttps://www.pluginboutique.com/product/1-Instruments/4-Synth/10497-BA-1/

Baby Audio. BA-1 Expansion Packs City Pop Vol.1 / City Pop Vol.2
本家https://babyaud.io/ba1-expansion-packs

Plugin Boutique
City Pop Vol.1https://www.pluginboutique.com/product/1-Instruments/31-Synth-Presets/11036-City-Pop-Vol-1-BA-1-Expansion-Pack/
City Pop Vol.2https://www.pluginboutique.com/product/1-Instruments/31-Synth-Presets/11037-City-Pop-Vol-2-BA-1-Expansion-Pack/

🔽Baby Audio. Industry Pro Bundle(全部入り)
さらに、Baby Audio.全部入りもリリース中。Black Fridayでだいぶ安い。これを機に是非。

beatcloudhttps://beatcloud.jp/product/2136
Plugin Boutiquehttps://www.pluginboutique.com/product/81-Bundles/39-Effects-Bundles/10815-Baby-Audio-Industry-Pro-Bundle/

Baby Audio.から、シーン切り替えに便利なトランジションデザイナーの「TRASIT」がリリース。マルチエフェクターとしても優秀!

Baby Audio.初のシンセ、BA-1がリリース!

Baby Audio.から、BA-1用Expansion Packがリリース。CITY POP Vol.1とVol.2のプリセットとデモソングを担当しました。

2022年 買って良かったプラグイン その2「Baby Audio. Baby Audio Bundle」

Baby Audio.から、シーン切り替えに便利なトランジションデザイナーの「TRASIT」がリリース。マルチエフェクターとしても優秀!

2023 年 8 月 25 日 金曜日

▶️Baby Audio. X Andrew HuangのFXプラグイン「TRANSIT」誕生。

TRANSITは、任意の7つのエフェクトを組み合わせたマルチエフェクター、Transition Designerです。
Reverb、Delay、OTT、Pump、Auto Pan、BitCrusher、Chorus、Distortion、Filter 12、Filter 24、Flanger、Noise、OSC、Phasor、Pitch Shift、Spread、Tremolo、Utilityという、18種類の各エフェクターのパラメーターを、Transition Controlというマクロにアサイン。この1つのノブで、複雑なFX Transition、例えば、Riser、Drop、Sweep、Pumperや、LFO Toolで、Build Upや、ブレイクなどのシーンの切り替えを彩ります。ちなみに、FXにOSCやNoiseがあるのは、Transitionに、RizerとSweepを加える為。これが結構いい味を出してますよね。Motion Sequencerも内蔵されているいので、DAWとシンクした動きも可能です。

▼マルチエフェクターとしても優秀。
例えば、Filterプラグインは、HighPassとLowPassが一つのプラグインの中に別々であるもの使う事が多いんですが、この普段使っていたFilterプラグインが、なかなかApple Silicon対応してくれず。DP11の場合は、Rosettaプラグインも同時に使えるものもあるのですが、やはり使えはするけど重いんですよね。で、結局使わなくなってしまっていました。それでも、やはり無いと困る…なので、EQプラグインで再現したりしていたんですが、そんな時に、このTRANSITが出てくれました。しかも軽い!もう、バリバリ使いまくってます。
Filterは、Phasorや、Flangerも同時に使う事があるんですが、一つのプラグイン内で出来るのは嬉しいですね。オートメーションもバッチリ!

▼プリセットも200以上入ってるので、目的のTransitionを探すのも簡単。さらに、自分で作るのも面白いです。
ランダマイズエンジンもあるので、すべてをランダマイズ、特定の部分のみランダマイズも可能なので、アイデアに煮詰まったらランダマイズしてみるのもいいと思います。

🔽お求めは以下より。

Baby Audio本家で買う。
https://babyaud.io/transit

日本のbeatcloudで買う。
https://beatcloud.jp/product/2151

Plugin Boutiqueで買う。
https://www.pluginboutique.com/products/11074

Baby Audio.から、BA-1用Expansion Packがリリース。CITY POP Vol.1とVol.2のプリセットとデモソングを担当しました。

2023 年 8 月 3 日 木曜日

▶️Baby Audio. BA-1用のExpansion Pack「CITY POP Vol.1」「CITY POP Vol.2」がリリース!

◾️Baby Audio BA-1は、1982年にリリースされた、YAMAHA CS01というアナログシンセをモチーフにして、
単純なエミュレートではなく、新たなものとして構築されたシンセです。
2オシレーターの非常にわかりやすいシンセであることはもちろん、
電池駆動や内臓スピーカーをシミュレートしたBatteryとSpeakerパラメータがあり、
これが、80s的なLo-Fi感、キラキラした音色などの良い効果を生み出します。
詳しくは、BA-1の紹介ブログを参照してください。

◾️今回は、このBA-1用のExpansion Packを、2つ制作しました。
CITY POP Vol.1」と「CITY POP Vol.2」です。
カラフルでスタイリッシュな東京のKAWAIIをイメージしたポップなプリセットパックで、
ポップミュージックには欠かせない音を沢山作りました。
▶️https://babyaud.io/ba1-expansion-packs

GAMEBOYのカードリッジ風デザインもカワイイです!

◾️オフィシャルデモソング
それぞれのExpansion Packごとのデモソングは、このExpansion Packに入れたプリセットだけで作りました。
多少、リリースを伸ばしたり、エフェクトをつけたりはしてますが、100% BA-1サウンドです。
(エフェクトもBaby Audio.のプラグインを使用してます。)
Baby Audio.のサイトでチェックしてみてください。

🔽お買い求めは、Baby Audio.のサイトへ。
購入時に使える15%オフクーポンもご用意しました。
BA-1と、Expansion Pack、両方に適用されますので、
是非、Baby Audio.から直接ご購入ください。

クーポンコード:W415

BA-1 Expansion Bundleという今回リリースされたExpansion Packすべてが入ったバンドルも用意されてます。
こっちの方がかなりお得です。

早速、曲作りのお供に、加えてもらえたら嬉しいです。

余談ですが、YouTubeのウィルの毎日で使ってるBGMは、実は、このプリセットパックの音を使ってます。

それと、このExpansion Packを作る前に、BA-1を知ろうと思って、
デフォルトで入ってるプリセットをEDITしながらオフィシャルデモソングも作りました。
FaceBookや、Instagramなど、Baby Audio.SNSで広告に使用されています。
こちらも、まだチェックしてない人は是非チェックを!
▶︎オフィシャルデモソング

Baby Audio.初のシンセ、BA-1がリリース!

2022年 買って良かったプラグイン その2「Baby Audio. Baby Audio Bundle」

Baby Audio.初のシンセ、BA-1がリリース!

2023 年 4 月 26 日 水曜日

▶️Baby Audio. BA-1

2022年の買って良かったプラグインでも紹介した、デンマークのBaby Audio.から、今度はシンセサイザーが登場です。
テープシミュレーターのTAIPや、ダイナミクスEQ的なSmooth Operator、リバーブプラグインのCrystallineあたりは本当に常時使っていたり、フリーで配られているJUNO-106系のコーラスプラグインMagic Switchなんかも最高。今、本当に気に入っているメーカーでもあります。

そんなBaby Audio.が、今度はシンセをリリース!
1982年にリリースされた、YAMAHA CS01という非常にチープなアナログシンセがあるんですが、これをモチーフに、単純なエミュレートではなく、新しいシンセとして構築しています。
オシレーターは2基。そこにFM変調が付いてます。オーソドックスなシンセ構造なので、間違う事はないと思います。
また、近年、シンセにサイドチェインでダッキングする事は非常によくある事なのですが、このBA-1は、最初から付いてるのがありがたいです。

面白いのは、やはり、BatteryとSpeakerパラメータかなと。
YAMAHA CS01は、電池駆動が可能だったので、よくある事ですが、電池が劣化してくると不思議な音がしてました。その挙動をシミュレートしているのがこのパラメータです。Batteryを0にすると音も出ません…。

また、本物のCS01にはチープなスピーカーが付いてました。今で言うローファイ感あるスピーカーです。
そのローファイな音を再現するのが、このSpeakerスイッチ。
このスイッチを押さないと、わりとキラキラした比較的普通の現代的なVAシンセの音なのに、これを押す事によってLo-Fi感が増し、音像が狭くなって前に出てくる音になるんですよね。これをオンにした音の方がBA-1らしいかなと思います。もともとBaby Audio.には、Super VHSというローファイプラグインがあるんですが、その辺の挙動に少し似てるかもしれませんね。

ちなみにカラーは4色。ブルーがお気に入りです!

▶︎Tips
・MIDI Learnしたあと、必ずOFFにすること。あとMidi Control ChangeをCustomに。このMIDI Learnオフに気が付かなくて苦労しました。教えてくれてありがとうBaby Audio。

▶︎オフィシャルデモソング
実は作ってます!100% BA-1です。

※20230713に加筆・追記しました。

🔽お求めは以下より。

Baby Audio本家で買う。
https://babyaud.io/ba-1

日本のBeat Cloudで買う。
https://beatcloud.jp/product/2052

Plugin Boutiqueで買う。
https://www.pluginboutique.com/products/10497-BA-1

Baby Audio.のプラグイン、全部入り「Industry Pro Bundle」も出ました。
https://beatcloud.jp/product/2136

2022年 買って良かったプラグイン その2「Baby Audio. Baby Audio Bundle」