▶️「PX Guitar Syn」は、Roland GS-500/GR-500をサンプリングしたギターシンセ音源!
UVIの激レアなシンセやプロトタイプをサンプリングして、再構築するPXシリーズに、今度は、Rolandのギターシンセの始祖、Roland GS-500、GR-500を丁寧にサンプリングした「PX Guitar Syn」が仲間入り。
▶︎Roland GR-500/GS-500とは
1977年にリリースされた、世界初のギターシンセサイザー。
Roland GR-500は、CV方式のアナログモノシンセと、エレクトリックギターにCVピックアップが付いたGS-500というギターコントローラーの組み合わせたもの。当時はまだMIDIも、ポリフォニックも無かった頃の激レアなマシンです。
YAMAHA CS-80が同じ1977年なので、当時はポリフォニックがいかに高価だったかわかると思います。
使用していたのは、日本だと、和田アキラ氏や寺内タケシ氏が有名かもしれません。
山木がギターシンセっていうのを知ったのは、永野護氏のマンガ「Fool For The City」でのことだったかもしれません。マンガのカラーページに、永野護氏の所有のギターやベースが載ってました。多分、サントラでも使われていたはず。ただ、さっき読み直してみたら、これに出ていたのはG-77/GR-77Bだったので、ベースタイプでしたね。同じ頃(80年代)のギターシンセだとG-707/GR-700(ポリシンセ)なんですが、どちらもボディからヘッドに伸びるスタビライザーがカッコよくて。今でも憧れのギターシンセ/ベースです。
実は、生まれて初めて買ったギターが、アコギでもエレキでもなく、Casio DG-20っていうギターシンセなんですよ。だいぶ前に壊れてしまったのですが、そんなこんなでギターシンセには結構思い入れもあったりします。
▶︎ギターシンセについて
イケベ楽器のサイトに、「ギターシンセの進化と歴史」という、ありがたいページがありました。
とてもわかりやすくギターシンセについて書いてあります。
https://www.ikebe-gakki.com/web-ikebe/grandy_GR-GK/
それと、つい先日、ITmediaの記事で、開発秘話が公開されてました。タイムリー。こちらも合わせてチェックを。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2211/25/news164.html
■PX Guitar Synに話を戻しましょう。
相変わらず機材のレストアから始まるPXシリーズ。やはり今回もメンテナンスが大変だったのだとか。
PX Guitar Synは、ギタートーンと、シンセトーンが融合したライブラリで、さらに各種ストンプボックスを通した音や、S550テープエコーを通した音などなど、本当に大量にサンプリングした音を、UVIのお家芸、2レイヤー方式(2つの音色で1つの音を作る)でプリセット音色が作られている音源です。
いわゆるよくあるギター音源ではないので、フツーのギターの音は出ません。一応、GS-500本体のギターの音もDI経由とamp経由の両方が一応入ってるんですが、プリセットではなくレイヤーの中にあるので、initプリセットを読み込んで自分で確認をするのがいいと思います。ただ、やはりPCMシンセ的な音。でも、これがシンセレイヤーと混ざると、いかにも当時のギターシンセの音がするようになります。面白いですよねー。(最近のギターシンセとはまた全然違うそうです)
プリセットのカテゴリも、Arp系や、Bass、Bells、Brass、FX、Key、Lead、Pad、Pluck、Polysynth、Stringsなど、一通り入っていて、ヴィンテージギター風のインターフェイスもバッチリやる気が出ます。Editもレイヤーごと、もしくは2レイヤー同時でもOK。シンセレイヤーには、UVIが独自に作った沢山の音のほかに、基本的なオシレーター(waveform)も入ってるので、1から音作りも面白いと思います。
いや〜、実にUVIらしい!
▶︎さて、公式デモソングです。
PX Guitar Synのプリセットを18音色(一部EDITしてます)、ドラムは、TR-808を強烈にサンプリングした音源のUVI Prime8+。
今回は、UVIの鬼畜っぷりが久しぶりに発生して「明日までにデモお願い」と世の中はサッカー日本戦の直前の深夜0時前に言われ、「ガッデム!」と同じテンションで「トーマス!」(UVIの担当の名前)と、(いつもの通り)相変わらず叫んでしまったのですが、幸いなことにPX Guitar Synは、プリセットの読み込みが速いのもあって、結局2時間で作曲が終わり、1時間半でAudio化をして、1時間半で最終調整とMIXしました。人間やればできる。
一部の音はEDITしました。例えば、ド頭から最後まで鳴ってるアルペジオ。これは、リリースを短くして、DelayとReverbをオフってます。その直後に入ってくるリードギターのような音は、2レイヤーのうち、片方のピッチを変更してます。他の音はMWを駆使してたり、オートメーションを書いてたりしてますが、プリセットそのままのがほとんどです。
🔽気になる!という方は、UVIからダウンロード購入を。
日本語サポートが受けられますので、安心して購入出来ますよ。
日本国内で買う場合は、beatcloudなどのオンラインショップにて。
また、UVIのサブスクリプションSonic Passのメンバーは、即ダウンロードできます!
使用するには、最新のUVI Workstation(無料)、もしくはUVI Falcon(有料)が必要です。
ではでは、そんな感じでー!Enjoy!