2022 年 2 月 のアーカイブ

UVIから、Vintage Vault 4がリリース!さらに、新製品のCrumar Bit 99をベースにした音源「Bit Zone」、CASIO HT-6000をベースにした音源「Hybrid 6000」、そして、TR-808音源のPrime 8が進化した「Prime 8+」も同時リリース!!

2022 年 2 月 10 日 木曜日

UVIから、新製品「Vintage Vault 4」がリリース!また、CASIO HT-6000を丹念にサンプリングした音源「Hybrid 6000」と、Crumar Bit 99を丹念にサンプリングした音源「Bit Zone」と、Urban Suiteに入っていた「Prime 8」が進化して「Prime8+」と、3種類同時にリリースされました!すべてVintage Vault 4に収録されてますが、単体でも購入可能です。

▶️Vintage Vault 4

▶︎Vintage Vault 4は、36のUVIビンテージシンセ製品(増えたねー!)をバンドルしたもので、合計255モデルのシンセサイザーを網羅しています。同時にリリースされた、「Hybrid 6000」「Bit Zone」「Prime8+」の3種類はもちろん、2020年以降にリリースされた「Emulation II+」「Program 24」「PX Memories」「PX SUNBOX」「Super-7」が追加されました。Vintage Vaultを持ってるだけで、ほぼほぼビンテージシンセの音が出てしまうと思ってもらっても過言ではありません。サンプリングをベースにしているので、シミュレーションでは現状難しい、実機の質感そのままの音が出るのが特徴です。本物は探してもなかなか見つからなかったりして、所有するだけでも、所有してからのメンテナンスも大変ですが、Vintage Vaultならその手間も必要なくなります。

Vintage Vault 4は導入価格の他に、既存のVintage Vaultユーザーに対するアップグレード価格(UVIストアのみ)をご用意しているそうです。対象ユーザーにはメールニュースにて個別に案内するとのことでした。

※各ダウンロードには、UVI Portalを使用するか、UVIサイトのマイ・プロダクトから各ライブラリをダウンロードしていると思いますが、マイ・プロダクトのダウンロード元をプライマリーリンクではなく「Asian Mirror」にしてみてください。ここからだと50MB/sec超の速度が出ますので、ものすごく速くダウンロードが終わります。うちは、だいたい53MB/secなので、15GBがだいたい2〜3分で!!めっちゃ速い!

▲このVintage Vault 4 Showcaseムービーでは、山木が作ったオフィシャルデモが何曲か使われてます。見ててびっくりした!すごい嬉しい!
PX V8 / Energy(曲はVintage Legendsデモ) / UVX-10P / UVX670 / OB Legacy / Cameo

🔽個別の新製品も紹介

▶️Hybrid 6000

▶︎「Hybrid 6000」は、1987年にリリースされた、CASIO HT-6000がベース。4つのDCOとVCF/DCAとコーラスが付いた8ポリのDCO機で、音源部はそれまでのPD音源を大幅に拡張したSD (Spectrum Dynamic) という音源を搭載していました。SDシンセシスとは、簡単に言うとDCO波形を、DCAエンベロープの進行に伴ってスペクトルが変化するように設計されたもの。時間とともに高次倍音がフェードインしていくオクターブ・ユニゾン効果を得られたりする、こういった倍音スペクトルの時間的な動きが、”Spectrum Dynamic”という言葉に繋がっているそうです。HT-6000は、CZ/VZにしか搭載していなかったハイエンドな機能を、さらに向上し、親しみやすく、わかりやすくカシオトーンに落とし込んで、自動伴奏機能などがついた画期的なシンセサイザーでした。DCO波形は64種類。これだけも結構な数ですよね。デチューンしてSuper Sawを作り出すことも出来たり、ドラムはPCM音源を搭載してます。

そんな「HT-6000」をガッツリと丁寧にサンプリングして、沢山のプリセットが収録されています。VV4にも収録されている「Super-7」や「PROGRAM24」と同じシリーズのインターフェイスで、沢山のシーケンスや、フレーズが入ったアレンジャーキーボード的な音源です。指一本でシンセウェイブ、ニューウェーブ、エレクトロ、ハウス、インダストリアル、80sシンセポップなど、様々な分野を深くカバーします。リズムの音色は、HT-6000の音色だけでなく、DRP One、Mini Acoustic、Rap、Toy系のハードウエアと、UVI Drum Designerで作成したモダンなドラムサウンドを搭載。そのままでバッチリ使えます。

Main画面はミキシングに特化。Rhythm、Bass、Melody、Synth1、Synth2、Synth3の計6パート。それぞれの音色とシーケンスパターン、アルペジオパターン等が設定出来ます。沢山のプリセットを聴いてアイデアを膨らませたり、単音のプリセットを使ってHT-6000の音色を堪能するのも良いと思います。リズムにはMIDI書き出しがあるので、MIDIトラックに書き出して自分好みにパターンを組み替えるのもいいかもしれません。

初めてシンセサイザーを触ったのは、小学生の頃、友達が持っていたCZ-5000でしたし、CZやVZは持っていたものも多いのですが、それ以降のカシオ製品にはあまり縁がないので、今回デモ曲を作るにあたっていろいろ調べていくと、かなり面白いんだなと思いました。先日発表された、歌うシンセサイザー「CT-S1000V」もカシオトーンですしね!

▼公式デモソングです。
100% Hybrid 6000だけで、21トラック(21音色)で作りました。
シンセは、単音の音色を簡単にEDITしたり、プリセットのシーケンスパターンを使って作ってます。
ドラムもHybrid 6000に収録されているプリセットを2種類使って組み合わせました。

UVI · Hybrid 6000 by Ryuichiro Yamaki

▶️Bit Zone

▶︎「Bit Zone」は、1985年にイタリアでリリースされた、2DCOで6ボイス機のCrumar Bit 99がベース。見た目はデジタル、中身はアナログ!で、非常にスタイリッシュなインターフェイスです。Elka Synthexの開発者であるMario Maggiが作ったシンセで、808 stateや、Orbitalが使ってることは知られているようですが、日本ではほぼ見かけません。それにしても、チョイスがUVIらしいレア度ですね!

Bit Zone」は、Crumar Bit 99でUVIが音色を作成し、それを丁寧にサンプリングし、さらに2レイヤーのUVIエンジンで新たに音色を作成した音源です。プリセットは378。29000を超えるサンプル数で168レイヤー。実機の特徴的な音がしっかり出ています。さらに、今回、面白いのが、すべてのサンプリングした素のサウンドだけでなく、YAMAHA SPX90(エフェクター)の「Symphonic」プリセット(大好物です!)を通した音もサンプリングされていて、好きな方に切り替えられること!コレ、非常に良かったです。1レイヤーで使っても良し、2レイヤーで滲ませてもいい感じです。
インターフェイスは、Crumar Bit 99っぽいデジタルな雰囲気ですが、EDITはガッツリ行えます。レイヤーを選んで自分で音色を作ることも可能です。

▶️Prime 8+

Urban Suiteに入っていたTR-808音源の「Prime 8」に、140を超える新規プリセットと、1100を超えるMIDIパターンを追加した「Prime 8+」がリリース。
MIDIパターンがかなり増えました。オーソドックスな808的なサウンド/パターンから、より最新サウンドへとプロセスした音まで、とにかく沢山入ってます。MIDIパターンのDrag&Dropにも対応しているのも有難いですよね。

昨今のTR-808音源の中では、比較的な地味な存在ですが、びっくりするほどの低音が出るので、俺の場合、808系の音はこの「Prime 8」を使うことがわりと多いです。

▼公式デモソングです。
Bit Zoneを12トラック(12音色)、
ドラムはPrime 8+を3トラック(3音色)です。
シンセは、フィルターを簡単にEDITしたり、プリセットのアルペジエーターを少しEDITしてます。

UVI · Bit Zone by Ryuichiro Yamaki

気になる!という方は、UVIからダウンロード購入を。
日本語サポートが受けられますので、安心して購入出来ますよ。
日本国内で買う場合は、beatcloudなどのオンラインショップにて。
使用するには、最新のUVI Workstation(無料)、もしくはUVI Falcon(有料)が必要です。

ではでは、そんな感じでー!Enjoy!

M1 Silicon/Monterey上のMOTU DP11.04で初代PreSonus Faderportを動かす。

2022 年 2 月 1 日 火曜日

先日、MIX仕事があったので、初代のFaderportを再ゲットしてみた。
ここ数年は、フィジコンではなくMIDIコンでやってたんだけど、
細かいフェーダーを記録するには、やはりフィジコンの方が敏感でいい。
フェーダー書いたあと、細かい修正を画面上で行うのも圧倒的に減った。

MOTU DPは、DP7までの32bit環境ではFaderportのドライバがあったものの、
DP8以降の64bitドライバは結局リリースされなかった。
HUIモードで動くという話もあったのだけど、
2012年当時、うちではうまくいかなかったので、売却した。

昨年、MOTU DP11.02(現在は11.04)のリリースで、
Faderportなどのシングルフェーダーがデフォルトで使えるようになったのアナウンスがあったので、
これは初代Faderportも使えるのでは?淡い期待を持っていたんだけど、
結論から言うと、このドライバだと初代Faderportは動かなかった。
(多分現行品Faderport2018ならいけると思われる。)

調べてみると、初代Faderportは、M1 Silicon/Montreyをサポートしていないという情報。
案の定、M1 Macminiに繋いでも、Audio/MIDI設定上には出てくるけど、DPのControl Surface設定をしてもうんともすんとも。
でも、Audio/MIDI設定に出てくるなら、きっとどうにか出来るに違いない!と思って、
PreSonusのKnowledge Baseでいろいろ探してみた。

どうやらファームウエアを最新にすればHUIモードで動く…という話があったので、
早速UniversalControlをM1 Macminiにインストール。
ファームウエアのバージョンは、v1.0。
これを最新のv1.45まで上げたいのだけど、
アップデートを何度やってもエラーで先に進めず。

よくよく読んでみたら、「USB2.0ネットワーク上で使え」とあったので、古いMacにインストールしていみることに。
まずは、MacBookPro2014(Mojave)でやってみたけど、USB3.0ネットワークだからか、Macmini同様に出来ず。
さらに古い、MacBookPro2011(High Sierra)でやってみたら、すんなりアップデート完了。
(これより古いのはMacOS9のiBookしか残ってなかったので、本当に良かった。)

Macminiに繋ぎ直して、DP11.04のControl Surface設定上で、
試しにシングルフェーダー設定でやってみたけど、やはり動かず。
HUIモードでやってみると、無事動いた。
セッティングは、右の画像を参照。

このHUIモードだと、シングルフェーダー特有の
「トラックを選ぶとフェーダーもそのトラックに対応する」が出来ないのだけど、
本体のChannel Selectボタンで移動すれば問題なし。
Bankボタンで8chづつ移動も可能。

DPでは、下の画像のように、Mixerの一番下に8つのラインが表示されていて、
選択しているトラックは濃い色に変化している。
この選択された8トラックの中であれば、
各トラックを選ぶだけで、フェーダーも切り替わってくれる。

というわけで、無事、MIX仕事も予想より時短して終了。
やっぱりフィジコンって便利。
Faderportは、比較的コンパクトなところが有難いよね。
他社のは大きいのが多くて。

今から買うなら、新しいFaderportを買いましょうー。
という感じで。

※MacOS Venturaで、動作が怪しくなったので、諦めて新しいFaderportへ移行しました。