▶️Baby Audio.というメーカー。
Baby Audio.は、2019年から活動しているデンマークにあるプラグインメーカー。
日本でも今年からbeatcloudで発売されてるので、ご存知な方も増えてきてると思う。
うちでも、昨年の夏にPlugin Boutiqueで無料で配れてたI HEART NYというプラグインを使ってみたら、かなり気に入ったので、年末に全部入りのBaby Audio Bundle(当時はAll Plugins Bundleという名前だった)を手に入れて、さらに、今年リリースされたCrystallineと、I HEART NYのバージョン2であるIHNY-2をアップグレードした。
※Bundleから最新のBundleへのアップグレードは今のところ用意されていないので、その後は個別に購入を。
全プラグインがApple Silicon対応というのもポイント高い。
今回はそのBaby Audio.のプラグインが全て入った、今年の「Baby Audio Bundle」をご紹介。
▶️Baby Audio Bundle
Baby Audio.からリリースされている、全8種類(2022年11月現在)のプラグインをすべてバンドルしたパッケージが、Baby Audio Bundle。
昨年買った時は7種類だったので、今年は1つ増えた。新しいメーカーなだけあって、どれも変わってて面白いし、音もすごくいい。内部では複雑なアルゴリズムで動いてるけど、インターフェイスは複雑じゃないところもいい。
アレンジ段階で積極的に音を作っていく時も、MIXで繊細に作る時も、どちらでもいけるので、今年はテンプレートにガッツリ入れて使っている。
今回は全8種類と少ないので、少しづつ全部紹介。
■IHNY-2(I Heart NY):パラレルコンプレッサー
Baby Audio.と出会うきっかけになったのが、この左のI Heart NY。右の新しいバージョンは名前が変わってIHNY-2になったのだけど、だいぶ見た目も変化して、大幅にアップデートした。というかもう別物として考えてる。
IHNY-2は、ガッツリしたハードコンプレッションを、パラレルシグナルを内部でチェーンしてくれる優れもの。パラレルコンプって実はMIXではよくやるんだけど、簡単に言うと、同じ音を別なチャンネルでコンプレッションして、原音と混ぜることなんだけど、これをやることで、パンチ力のある押し出しの強い音になったり、深さが出たりする。このIHNY-2は、XYパッド上で2つの信号のバランス、MIX具合の調整を内部でやってくれるので、別トラックに作業する必要がなくなる。さらに、Autogainが働いてるので、音が破綻しないのもあり、目立たせたいトラックに使うのも良いし、各種バスにも使えるし、マスターにがっつりかけちゃうっていう手もあるという、何とも便利で簡単。難しいことを考えずに、XYパッドを動かすだけっていうのもお気に入りのポイント。
■TAIP:テーププラグイン
最初は見た目が気に入って使い始めたんだけど、使ってるうちにハマっていく最高なテープエミュレーションプラグインのTAIP。
見た目だけじゃなくて音もすごい良くて、かなりアナログテープっぽくなるのが特徴。
ツルっとした現代的な見た目だけど、音は男らしい。AIを利用したアルゴリズムを使ってるようで、アナログテープの動作をシミュレーションしているのだけど、今までのテーププラグインとはやっぱりちょっと違う印象。
でも、とても温かく、エネルギッシュなサウンドにドライブするのが大好き。
■Smooth Operator:ダイナミックEQ的なインテリジェント・スペクトラル・バランサー
すごいポップでシンプルな見た目に見えるけど、内部ではガッツリ働いてるタイプのプラグインのSmooth Operator。
シルキーなコンプEQ処理、スムーズなトーン成形、絶妙な馴らし、最高。これ、ちょっとこれ以上の言葉では説明しずらいので、まずは使ってみて。
■Spaced Out:スペース・エコー
見た目よくわからないけど、なんだか未来的ですごそうっていうエコープラグインのSpaced Out。
16ステップのディレイシーケンサーと、リバーブ、モジュレーションを組み合わせたプラグインで、従来のエコープラグインの先を行くFXジェネレーター。変わったディレイ処理は、まずこのプラグインを立ち上げてみることが増えた。
■Super VHS:ローファイ・マルチFX
ローファイプラグインは数あるけど、これはちょっと変わってると思うSuper VHS。
VHSって名前に入ってるだけあって、モロにそういう音。ノイズ、カセットテープサチュレーター、リデューサー、JUNOコーラス、Drift LFO、Badhallリバーブに、EQとビットクラッシャー、最後にリミッターが入ってるので、通すだけでトリップ。Magicボタンは、JUNOコーラスのエミュレーションなんだけど、押すだけで「わーお」って言っちゃったくらい。
■Parallel Aggressor:パラレルエンハンサー
IHNY-2はパラペルコンプだったけど、こちらはパラレルエンハンサーのParallel Aggressor。
3つの信号を分割して処理、ミックスして、分厚くて濃いトラックを作ることが目的。これまたパンチが出るので、IHNY-2とは違うトラックで使うと面白いはず。
■Comeback Kid:クリエイティブディレイ
わりとオーソドックスなディレイのComeback Kid。
インターフェイスが80s的なので、わりと当時のデジタルディレイからヒントを得ているのだと思う。面白いのは、ロゴをクリックすると「オフモード」というのになって、ディレイエンジンを無効にしつつも、音は色づけするモードがあること。バイパスではなく、色付けは残る。ハードだとバイパスして通すだけって普通のことだけど、プラグインだとなかなか無いとよね。
■Crystalline:アルゴミカルリバーブ
今年からリリースされた新しいプラグイン。アルゴリズムリバーブの進化形、Crystalline。
とにかく綺麗なリバーブ。リバーブのAttackとDecayがテンポ同期するので、より楽曲に合ったリバーブを簡単に作ることが可能に。しっかり溶け合ってくれるので、本当によく使ってる。箇所箇所で長いリバーブで飛ばしたり、クリーントーンのギターアルペジオに使ったり、ドラムやベースへのRoom、もしくはGate Reverbとしても使ったりもOK。
🔽お求めはbeatcloudで。
円安なので、日本で買のがお得だと思う。あと、単品よりもBundleで買う方がだいぶお得。だけど、必要だと思うものだけ買うのもいいよね。
▶︎beatcloudはこちらから。
▶️オマケ。
■Baby Audio Freebies
機能を縮小したフリープラグインも配布されているので、まずはこの3つのフリープラグインから試してみるのもいいかも。Spaced Outの機能縮小した「Magic Dice」や、Super VHSのJUNOコーラス部分のみの「Magic Switch」、Comeback Kidの簡易版「Baby Comeback」の3つが公開中。
▶︎ブラックフライデー、本家Baby Audioのサイトでは51%オフが開始。
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▶︎日本の代理店でもブラックフライデー開始しました。beatcloudでお求めください。