MOTU DP10を使い始めてます。

先月からDP10を使い始めてます。
でも、DP9.52までとほぼ同様の使い方しかしてなかったので、
ブログに書くタイミングをすっかり逃しちゃって、今になっちゃいました。
みなさま、DP10使ってますかー?

DP10はmojave対応になりました。

DP9.52の時点でも、USモードで使ってる分には何の不自由もなく使ってました。
でも、いつのまにか「ことえり」が日本語モードになっていて、
トラック名に日本語で打っちゃって、間違えた!とdeleteキー押しちゃった日にゃー、
ズトン!と、DPが落ちちゃって。

そもそも、英語圏のアプリケーションで、
トラック名やオーディオファイルに日本語(2バイト文字)を使うのはご法度だと思ってるので、
(日本語のファイル名だと読み込まないor見えないことがあるアプリorプラグインもある)
DP内で歌詞以外の「日本語を打つ」ってことは無いんですが、
別アプリからDPへ戻った時に、不意に「ことえり」に変わっているのが
怖くて怖くて。
まー、その辺がDP10で解決してくれたのが俺的な一番のアップグレードポイントです。
mojave使ってない人にはあまり関係ないかもですが。

あ、そうそう、今、3月11日時点では、DP10内に日本語のマニュアルpdfが無いのが残念ですね。
初めてDP買った人は、ひとまず英語のマニュアルを読みましょう。
「つかえねー」って言ってる人は、大概マニュアルを一切読んでない人じゃないかなと。
分厚いマニュアルが一番の参考書なので、早期日本語化希望です。
 

さて、気になる新機能や変更点をいくつか見ていきましょうー。
チェックしながらなので、追記していくこともあると思います。

■Clip Window
DP10の一番の目玉っぽいんですが、今のところあまり使えてません。
Ableton liveのような、ループなどのネタをどんどん仕込んでいって再生させる…
というイメージですが、そもそもループ自体をあまり使わないので、使い所を模索中です。
新しいオーディオストレッチのお陰で、tempo追従は素晴らしいので、
いろんな素材をストックするのに良い機会になるかなと。
あとは、Clipping機能に貯めてある自分で作ったドラムループのMIDIとかも、
もうちょっと簡単に使えるかもしれないなーという気もしてます。
しかし、Clip Windowsの専用トラックなのかと思ってたら、
通常のトラック上でびっくりしました。
Ableton Liveを使ってる人からすると、全然違うそうですが、
日本語マニュアルが出てかららもうちょっとじっくり考えたい機能です。
でも、Polarの二の舞になりそうな気も若干(笑)

まずは、腐るほど持ってるLoop素材を、暇な時間を見つけて分類分けしておこうかな。
気が遠くなるなー。

あ、そうそうUVI Falconの右カラムからループをClip Windowに直接入れようかと思ったら出来なかったんだけど、
UVI Workstationで読み込んでからならOK。
右下のDrag&Dropを使いましょう。


 

■オートでのストレッチAudio機能の追加
前述もしたけど、オーディオストレッチの追従はすごいなと。
テンポを変えれば自動でストレッチされます。
(トラックのSTCとCSHをオン)
DP9.5からのZynaptiqエンジンのお陰で、いろいろ出来ることが増えていってますね。

これのお陰で、オーディオが沢山並んだプロジェクトでテンポを変更しても、
オーディオの配置とかの見た目まんまでテンポだけ変わります。
すごいです。
ランダムにテンポ変えたり、Tempo Sliderで動かしても、
キッチリついてくる。音切れもなくテンポ変わります。
もうビックリ。

Aさん「Tempo2上げてー」
俺「トラック沢山あるので10分待ってー!」
が、無くなってしまった。
嗚呼!休憩時間ナシじゃん!

■オーディオストレッチレイヤー
SequenceEditorとWaveform Editorにストレッチのレイヤーが出来ました。
ループ内のこの部分だけをストレッチしたい!とか、今までCUTしてズラして…ってやってたのをカットせずに出来ます。
画像は、もともとはジャストタイミングだったのをズラしてます。

■ビート検出機能の強化(BEAT DETECTION 2.0)
レコーディングしたり、ドラッグ&ドロップしたりしたオーディオファイルの、
BEAT(tempo)を自動で検出する機能なんですけど、
ストレッチAudioが新しくなったことによって、機能が強化されました。

■ウェーブフォームエディターの改良
便利になったらしいです。
普段は、あまりWAVEFORMエディター内で何かをすることって無かったので、よくわかんないんですが、
例えば「この音のLchのココだけいらねーんだよな。」っていうのが、削除できます。
便利な気がします。

こんな感じで。
最初のブロック、ハットが消えてるのわかりますか?
(次のブロックと同じような感じで並んでました)

■コンテンツブラウザ
Mutantのような、ファイルブラウザーが付きました。
Clippingsや、Audioファイルのフォルダを登録しておいて、
確認の再生や、トラックへのDrag&Dropが出来ます。
DPは、SD2ファイルに対応しているので、SD2ファイルも再生出来るっていうありがたい機能です。
ただ、サンプリング周波数が違う場合、例えば、48kHzのAudioファイルを96kHzのプロジェクトでクリックしちゃうと、
再生速度が速くなっちゃいました。
この辺は次のバグフィクスで直って欲しいです。
あとは、コンテンツブラウザ上で変換も出来ちゃうとありがたいなー。
それと、ダブルクリックするとWAVEFORMエディターが立ち上がって欲しいですねー。
今後に期待です。

■VCAフェーダー
今までもMIX時に、VCAトラックがあればなーと思ったことが多少あるので、
付いてくれて良かったなーと思う機能です。
簡単に言うと「グループ化しているトラックのオートメーションを1本のフェーダーで。」
という感じですが、VCAフェーダーでオートメーションすると、
グループしてあるフェーダー操作をいっぺんに出来るようになります。
説明が難しいんですが、Auxでまとめた音の音量の上げ下げとは違う音になるよーって感じです。

■VST3対応
MacだとAUがメインなので、あまり関係ないかなと思うんですけど、
フリープラグインだとVSTのみとかあるので、そういうので使う可能性もあるのかも。

■MOTUインストルメントサウンドバンク
シンセサウンド以外の総合音源です。
元はUVI PlugSound Pro(現在ディスコン)からの抜粋であり、
基本的には、MOTU MachFive3(マークファイブと読みます)に付属されていた「Universal Loops & Instruments」と、ほぼ同じものです。
UVI Workstationか、UVI Falconで読み込みが出来ます。
内容はそれほど変わらないようですが、音質が調整されてたり、macroの数が違ったりしてます。
MachFive自体は、UVI Falconとして進化してますので、最新版が欲しい人は是非Falconをご購入ください。
先日、ProToolsに、Avid版PlugSoundProが付いたりして、
あちらは、スクリプトもちゃんとしてて、インターフェイスも出来上がってたので、
MOTU版も!?と期待したのですが、こちらにはインターフェイスがありませんでした。
残念です。時期バージョンで付けて欲しいです。

■ユーザーインターフェイススケール
これは待ってた人多いんじゃないでしょうか。
インターフェイス全体のスケールを変更出来ます。
cmdと+で全体を拡大、cmdと-で全体を縮小です。
4Kモニタを使ってる人などは、「文字が小さすぎて読めない!」って謙さんバリに叫んでた人多いと思うんですが、
これで読めるようになると思います。
謙さんには内緒だよ。

個人的には、拡大するのは好きじゃないので、細かい文字のまま使います。
23インチ2560×1440で使ってます。
乱視ギミなのでメガネ必須ですけどー。

あのメガネ(ルーペ)は、先日かけてみたんですけど、クラックラしました。俺にはまだ早そうです。

■コマンド実行ウインドウ
Shift+SpaceBarらしいです。
コマンドラインでDPを制御出来るらしいです。
一瞬スポットライト検索が立ち上がったのかと思う画面ですが、
「機能名はわかるけど、何処にあるかわからない」って時に、
機能名を入れると、実行できるみたいです。

■クオンタイズ、グルーヴクオンタイズ機能の改良
MIDIノートやオーディオオートメーションなどのクオンタイズ時に、
CC#やオートメーションのクオンタイズの有無を指定することができるようになりました。
そうか、今まで出来なかったのか。あまり気にしてなかった。
間違えたらもう1回やればいいと思ってたくらいで。

■オルタネートツール

こんな感じでフルでツールを表示させてる身としては、
オルタネートツールがどういうものなのかよくわからないので調べてみました。


PreferenceのControl Panelに「Keep Tool Palette Visible When Displaying Editpr Tools」ってあるんですけど、
フルで表示させる時は、ココにチェック。
うちはフル表示なので、チェック入ってました。
で、ココをオフっておくと、コントロールパネルには、こんな感じで表示されるようになります。

今、これ、上下に同じカーソルアイコンが出てる状態で、
下のカーソルをクリックしてツールパレットを表示させてます。
そう、上下でそれぞれツールパレットがあるという感じです。

なんで2つに分けたのか…はよくわかんないんですけど、
よく使う項目2個を置いておくとかですかね。
うーん。
「狭い画面で使う時に便利」という理由以外で、
何でオルタネートツールの方が良いのかわかるまでは、
フル表示に戻しておきます。ポチっとな。

■絶対vs.相対グリッドスナッピングと、グリッドに吸着機能のオートモード。
グリッド吸着機能ですね。
どう使うかはこれから考えます。

■トランスポートキューイングの移動間隔

トランスポートコントロールにあるキューボタン(早送り/巻き戻し)の移動間隔を設定することができるようになりました。
例えば、低速早送り/巻き 戻しボタンを1小節に、早送り/巻き戻しボタンを4小節に設定することができます。
設定単位には、ビート、ティック、フレーム、秒等を使用することができます。

便利な機能だと思います。
もともと、そのボタン、まったく使ってなかったので、(テンキーで数字打っちゃう)
使うかどうかはわかんないですけど、覚えておきます。

■リージョンコマンドプリセット
クオンタイズ、トランスポーズ、デュレーション、スプリットノートでプリセットを作成することができるようになった模様です。
クオンタイズ以外、使うかなー?
今までも、最後に使った数字が残ってたから、それで良かったんだけど
まー、でも、プリセットとして残しておけるのは、何でも便利なんだと思う。

▶︎追記(20190316)
これ、9.52までは、トランスポーズはDPを1度落とすとデフォルトに戻っちゃってたんですけど、
プロジェクトごとに、最後に使った数値を覚えてる模様です。
例えば、半音アップの「B2 → C3」とか。
クオンタイズに関しては、今までも最後に使った数字で表示されていました。

■イベントリスト”クイック”フィルター
Event Listの上部にフィルターセクションのボタンが出来たそうです。
いちいちフィルターウインドウまで行かなくていいのは助かるね。

■シーケンスエディターのエフェクトインサート
これだ。便利かも。

■トラック表示の改良
これ、待ってました!
トラックリストで複数のトラックを選択して、上下にドラッグ移動することが可能に。
やっと!
今までは、必要なトラックをフォルダ化して移動、移動後にフォルダを削除していたので、
その手間が無くなったのがありがたい!

▶︎追記(20190316)
トラックを移動する時のアニメーションも変わりました。

View this post on Instagram

トラック移動時のヌルヌル感。 . #motu #dp10

Ryuichiro Yamaki/山木隆一郎さん(@yamaki74)がシェアした投稿 –


 

■MIDIコントローラーデータのオーバーダブ

MIDIコントローラーデータのオーバーダブ時、トラックのオートメーションモード設定(タッチ、ラッチ等)に
応じて新しいデータを古いデータの上に上書きできるようになりました。

▶︎追記(20190316)
これ、体験しました。
書き換えるのにはこっちの方が便利ですね。
今までだと、「ここから変えたい」ってところを削除してからやってたので、
変えたいところから動かすだけで変更されます。
PitchBendもCC#も。

■トラックデータクリッピングの改良

トラックデータを含むクリッピングをトラックリスト、トラックオーバービュー、シーケンスエディターへドラッグ&ドロップ可能になりました。
ドラッグ&ドロップ時には、1オペレーションで新規トラックを作成し、
タイムラインの任意の位置へドロップすることができます。
また、クリッピング内の複数のトラック間のバス設定も保持します。

トラックのコピペが便利になったっちゅーことだな。

■ズームメニューの統合
表示メニューのZoomに統合と。

■サウンドバイトドラッグの改良

シーケンスエディターでサウンドバイトをドラッグ移動する際、
サウンドバイトの外枠だけではなくウェーブフォームも表示したまま移動できるようになりました。
また、新しい位置情報やオフセット、スタートタイム、エンドタイム等を示した情報タブも併せて表示します。


ドラッグした時の表示の仕方が変わってた。
上のトラックを2つ下にドラッグしたところ。
これなかなか良いかも。
グラフィックに負荷はかかりそうな気はするけど。

■MIDIノート表示設定

環境設定のMIDI編集に新しい設定事項を追加しました。
グラフィックエディターのノートグリッドに表示するMIDIノート内に
ノートナンバーやオンベロシティバーを表示することができます。


(わかりづらかったので原寸大にしました)
普段はこの表示。昔からずっとコレなので、拡大することもあまり無いんだけど、
今回からは、拡大するとノートナンバーが見える。
拡大率は左上を。


(わかりづらかったので原寸大にしました)
ノートナンバーが見える最小の拡大がこれくらい。
最初のままだと全体が見えなかったので、Pitch BendとCC#の表示領域を若干狭くした。
上のより3段階ほど拡大。
俺が拡大するとしたら、これくらいかなー。
これ以上大きく拡大しちゃうと、全体を把握出来なくて。
ヴェロシティ関連の表示も変わってます。
ノートの右側が白くなってると思うんだけど、これ、左から0〜128のヴェロシティで、
どの音がどれくらいのヴェロシティで自分が弾いてるのかが、一発でわかるようになってます。

まー、慣れですかね。

■ドラッグのキャンセル

エスケープキーを押して、ドラッグのキャンセルを行うことができるようになりました。

ほー。

■フォーカスセル

コンソリデイトウインドウ内のセルのタイトルバーをクリックすると、
セル枠を強調表示にし、そのセルがフォーカスセル(現在作業中のセル)になっていることを示します。

うん。枠付くね。
でも、どっちのセル?って確認してる時間は無いからクリックしちゃうよね。多分。

■バイトゲインフェーダー

シーケンスエディターでオーディオトラックを縦方向に十分にリサイズした場合、
サウンドバイトの左下隅にバイトゲインの設定、及びフェーダーを表示します。


ByteGain自体はもともとあったんだけど、
ココにフェーダーが付いたことによって、さらに使うようになりました。
新機能の中で一番使ってるかもしれない。
ボーカルの上げ下げとかね。

■プレイバックワイパーのグリッド吸着

プレイバックワイパードラッグ時に、プレイバックワイパーをグリッドに吸着する機能を追加しました。

小節がグリッドになってたら、小節の頭に吸着するってことね。
あまり使わないかもしれないなー。(テンキーで小節数打ってしまうので)

■その他、気になった部分
▶︎追記(20190316)

あれ?立ち上げてすぐの画面、右側のNEWS表示の「>>」押してもNEWS表示されなくない?

▶︎追記(20190317)

Regionメニューから「Insert Continuous Data…」を選ぶと必ず落ちます。
「Reassign Continuous Data…」も同様ですね。
「Thin〜」と「Change〜」は大丈夫。

▶︎追記(20190317)
DP9.52まで、ソフトシンセのバウンス時、途中から音が無くなってしまうバグがあったんですが、
DP10では、今の所そのバグが出てません。
何度やっても大丈夫。

▶︎追記(20190317)
DP9.52&Mojaveで、
SoundbyteのExportの時のダイアログがどんどんどんどん広がっていっちゃうバグがあったんですが、
こちらも解消された模様です。
本当によかった…。

 
 

▽以上、新機能や変更点一覧でした
俺としては、アップグレードしてよかったです。
最初に書いたみたいに、落ちることも無くなったしね。
今のところすごい安定してるし、PreGenの最適化が進んだ気も若干するし。
軽くなったのか重くなったのかは、そこまで重いプロジェクトを走らせてないのでわからないけど、
MIDI(プラグイン)30トラック、Audio30トラックくらいのは、楽に動いてます。


Audio Performanceの表示が変わったのもあってか、CPUバーストも減った気がするし、
PreGenが裏で動いてるか動いてないかもなんとなるわかるようになったしね。

全体的な部分で、一つ要望があるとしたら、Magic Track Padに対応して欲しいです。
拡大縮小が、ピンチして出来ないのがツライ。

その他、詳しくは、代理店ハイリゾのDP10ページへ。
DP9.52とmojave使ってて、アップグレード迷ってるなら、した方がいいと思います。
古いOS使ってるなら、そのOSに合ったバージョンを使った方がいいです。(その方がトラブルは少ないです)
でも、是非、新しいOSで、新しいDP10を使ってみてください。

ではでは、そんな感じで。
もし、使ってるうちに何かあったら追記する可能性あります。
でも、その前にアップデートが来る可能性もあるので、
その時はアップデートを優先で。


パッケージ版はこちらから


タグ: , ,

コメントは受け付けていません。