M1 Silicon上で、昔のMOTU MachFive3のUFSをUVI Falconで読み込もうとするとエラーが出てしまう件の解決法。

M1 Silicon上で、昔のMOTU MachFive3のUFSをUVI Falconで読み込もうとするとエラーが出てしまう件の解決法ですが、これについてはまだブログに書いていなかったので、まとめておきます。

※MachFiveの読み方は「マークファイブ」が正解です。
マッハでもマックでもありません。
(結構みんな間違ってるので最初に言っておきます。)

■DPユーザーの中では、今でもMachFive3(人によっては2も)使ってる人がまだいて、最新Macを買ってみたらM1の壁にぶち当たるっていうのが、まあ、みんなが通る道なんじゃないかと思います。
昔の68kからPowerPCへの移行や、OS9からOSXへの移行、PowerPCからIntelへの時期と結構かぶりますよね。
全部通ってきた身としては、「ああ、またやってんな!」って感じで傍迷惑な話ですが、
かなりのパワーアップなので、今までよりもワクワク感が高いです。

さて、昨年リリースされたMacmini以降、M1 Silicon(ARM)というCPUアーキテクチャーへ変わりました。
動く動かないが出てくるのは、もうどうしようもありません。
動かないものは切り捨て、別な動くものを探していく方が楽な道ではありますが、
それでも、どうしても今まで使ってきたものを動かしたくなっちゃうのは、世の常。

なんとかなるんちゃうのぉ〜?と!
どないやねーん!と!

エセ関西弁で言いたい気持ちもとてもよくわかります。

■MachFive3の話に戻りましょう。

そうですね、結論から言うと、M1 Siliconネイティブで動いているDAW上で、古いUFSは読み込みが出来ません。(というか、初期iLok方式を使ってるものは、プラグイン含め結構NGな気がします)ただ、同じM1Mac上で、DAWをRosettaモードで立ち上げれば読みこみが出来ます。

DAWをRosettaモードにするには、例えばDP11の場合は、アプリケーションからcmd+Iして、情報を見ます。著作権が書いてある真下に、「□Rosettaを使用して開く」があるので、右の図のように、チェック後、アプリを起動してください。これで、DP11がRosetta上で動くことになります。

もちろん、Silicon上で動かしたい時は、そこのチェックを外しましょう。

■山木の場合は、このチェック作業が面倒と思ってしまったので、アプリをデュプリケイトして「Digital Performer 11-R.app」っていう名前にして、常に2つ作ってあります。また、DP11のインストール時に残ってるDP10もそのまま残していて、Rosettaは、DP10を使うという方法を取ってます。というのも、DP11のRosetta上だと動かないプラグインがあったからなんですが、Macminiにして1年経ってるので、プラグインも一部を除きアップデートされてきたので、そろそろDP10いらないかな?という気も若干。)
DP11からDP10へのデータを行き来するには、セーブする時に対応フォーマットにすれば問題ありません。逆にDP10からDP11へ行く場合は上位互換なので、何もせずともそのまま読み込めます。

■個人的には、MachFive3に付属していたUFSファイルは、とても古いファイルなので、アプリ同様、UFS自体がSilicon対応していないのではないか?という結論に達してます。
なので、しばらくはこの方法で、必要があればRosettaモードで立ち上げて、そのままUFSとして読み込んで使っておいて、
MOTUに「対応しろやごらー!」と、みんなでメールするのが一番の近道だと思います。

■周知の事実として、MOTU MachFive3の後継は、UVI Falconです。メーカーも違いますし、各メーカーもおおっぴらに発表はしてません。ですが、もうこれは間違いようのない事実なので、M1 Silicon上で、MachFiveの機能が使いたい場合は、早急にFalconへクロスグレードすることをオススメします。UVI宛に直メールすれば、クロスグレード受け付けてくれると思います。

クロスグレードではなく、普通に日本で買う場合は、beatcloudという方法もあります。

■でも、Falconを買っただけでは、MachFive3に付属してたUFSシリーズがSilicon対応に移行出来るわけではないので、これは他の方法をで新しいUFSを買いましょう。一つ一つ見ていきます。

・Universal Loops & Instruments
→DP11から、標準で付属するようになりましたので、UVI FalconかUVI Workstationで動きます。
もともとUVI PlugSoundProからの抜粋音源(ほぼ一緒)です。PlugSound Proもディスコンになってしまっているので、現状は、DP11に付属しているMOTU Instrumentsが同じものです。
ProToolsにも似た系統のものが付属しています。

・F Grand 278
UVI KeySuite Acousticに収録されているのが最新版です。

・Jbass
→本家Acoustic Samplesで購入しましょう。こちらもバージョンが上がってます。

・Mark79
→これもAcoustic Samplesで購入を。

・Percussiv
→これもAcoustic Samplesで購入を。

・StarDrums
→これもAcoustic Samplesで購入を。

・Telematic
→これもAcoustic Samplesですが、V3までバージョンアップしてます。MachFive3に入ってるものよりも断然進化してます。

・The Upright
→これもAcoustic Samplesで購入を。

・MachFive Biosphere
→現状、困るのはこれだけかなと。一時期はUVIから直で売っていたのですが、現在はディスコン。
FalconのFactory Presetや、Synth Anthology3などに引き継がれている音色はありますが、そのものはもうありません。
古い楽曲とか引っ張り出すと、これを使ってる音が多かったりするので、そういう場合はRosettaに切り替えて使ってます。

■ここからは、MachFiveだけではなく、MOTUの他のインストゥルメンツも見てみましょう。

・ElektricKeys
UVI Key Suite Electricが正統進化版。MOTU Elektric Keysをかなりブラッシュアップした音源です。

・Ethno2
UVI World Suite2が正統進化版。これもかなり進化しましたねー。

・MSI
UVI Orchestral Suiteが正統進化版。これもかな〜〜り。

・MachFive2
→プラグイン自体は、UVI Falconへクロスグレードしましょう。
MachFive2DVD1-Universal
MachFive2DVD2-Piano
MachFive2DVD3-Premium
→この3つは、DP11付属のMOTU Instrumentsに集約されました。(192kサンプルとかはもうこのUFSにしかないと思いますが)
MachFive2DVD4-VSL_Orch
→これだけはライセンスの問題もあったのか、この時だけですが、
普通に、Viennaで新しいのを買いましょう。

・MachFive1
→実は、UFS化されてないので、そのまま今のFalconでも読み込めます。
当時自分で作ったデータも今でも読めてるのは、ほんとに助かりますねー。

・MOTU BPM
→MachFive3同様、プラグイン自体がRosettaでも動きません。完全な後継はありませんが、UVI BeatBoxAnthologyDrum Designerなどは近いものがあります。
あとは、iPadアプリのUVI BEATHAWKですかね。
それでも、BPMの、あのいい感じの音やシーケンスはなかなか同じものは無いので、
うちでは、Intel/MojaveのMacBookProも立ち上げて、MIDIとAudioをDP同士で繋いで、
BPMを立ち上げてAudio化して戻します。

・Volca
→32bitのまま止まってしまったプラグイン。
世界的にモジュラーシンセが流行っている今出さなくてどうすんだよ。と思います。
っていうか、さっさとDPに内蔵して、CV沢山使うモジュラー勢に売り込んでいただきたい。はやくしてー!

UVIと、AcousticSamplesプラグインは、BeatCloudでも購入出来ます。

■さて、いかがだったでしょうか。

使う頻度が高いものは、どんどんアップグレード&クロスグレードしてしまった方がいいと思いますので、
参考になれば嬉しいです。

でも、MOTUの対応、みんな待ってると思います。
MOTUさん、代理店のハイリゾさん、頑張ってください!
よろしくお願いいたします!


タグ: ,

コメントは受け付けていません。