2020年 買って良かったプラグイン その7「Cherry Audio DCO-106」

今年買ってよかったプラグイン、第7回目は「Cherry Audio DCO-106

Cherry Audioというメーカー。
2周年記念セール中という、比較的近年のプラグインメーカーCherry Audio

Voltage Modularというモジュラーシンセプラグインから始まったメーカーで、今年3月ごろ、最初のコロナ禍のStay Home時期にフリー配布されたのは覚えてる人もいると思う。って、それくらいしか知らないのだけど、そんなCherry Audioが10月にリリースしたのが、この「DCO-106」という、Roland JUNO-106を再現したお手頃価格のお手軽プラグイン。

DCO-106
いつだったか、多分2000年代前半にRoland JUNO-106を中古で手に入れた時、当時のPCM音源のエフェクトバリバリかかった派手な音に慣れてしまった耳には、JUNO-106のプリセットがとてもチープに聴こえてしまったんだけど、DCO-106は、その体験を追体験してしまったプラグイン。(誤解の無いように言っておくと、本物のJUNO-106はとても良いマシン。)

買ってよかったプラグイン その1」で紹介したRoland CloudのJUNO-106は、非常にクリアでレンジが広い音がしてるんだけど、このCherry Audio DCO-106のプリセットは、すごく地味。ある意味、自分の中のJUNO-106の最初の記憶としては地味な方が正しくて。和音で弾くとちょっと濁る感じなのも、EDITしていくとその認識がどんどん変わっていくのも似てるなと。ただ、ハードから鳴ってる!って感はあまり無いので念のため。フィルターを開けば派手めに聴こえてくるけど、あくまでもそれなりに。

普段から良く使う、サビのピアノの後ろでコードを鳴らしてるAnalog Stringsや、Pluck的なDecayの短い音、近年のSynthWaveでも良く聴くリリース長めのSynth PadやSweep系など、JUNO-106のプリセットが全部再現されている。新プリセットも結構使える気がする。16ボイスポリで、ハードには無かったDelayとReverbも内蔵。MPEもサポートという、イマドキなところもマル。
ハードのJUNO-106では、各パラメーターをSysExでコントロールしてたんだけど、そのSysExもDCO-106は受け付けるので、当時の楽曲データをそのまま再現が出来そうなところもいい。確かそういう曲データ、まだ残ってたはず。
中古市場でも実機がどんどんダメになっていってるので、こういう部分のエミュレーションは助かるんだと思う。

ハードシンセ感がもうちょっと欲しいなーという人もいると思うので、そういう人は、先日「その3」紹介したXLN Audio RC-20 Retro Colorのプリセット「Pad Magic」あたりをかけて、それぞれのパラメーターを薄めにすると揺れ感が出ていい感じに。さらにその後に「その4」で紹介したSSL X-Saturatorを入れて調整すると、もうちょっといい感じに。

Roland Cloudが高いよって人は、このDCO-106でもいいのかも。

■先日、「CA2600」というArp2600を再現したプラグインもリリース。
価格もDCO-106と同じなので、とても買いやすいお値段だけど、こっちは未購入。そこまで2600に思い入れは無く…。

Surrealistic MG-1 Plusも無料でゲット。
ホリデーギフトで無料配布中。
元機種はコレ。Liberationや、Rogueと同時期のMoogが作ってるんだけど、Realistic (Radio Shack)という会社から発売された、当時としても非常に安いMoog。音も確かにその時期の感じがするけど、使うかどうかはわかんないなー。このウネリ感は好きな感じだけどね。

では、今回はこんな感じで。
明日はブラックフライデー。次回は最終回。まとめ。


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