先日、East Westのプラグインが全部使えるサブスクリプション、ComposerCloudに入ってみた。

最近は、plugin-allianceや、Roland Cloudなどのプラグインのサブスクが各社から出てきているおかげで、デモ版のような制限が無く、すべてのプラグインを隅々まで使えて、思う存分吟味して、本当に自分に合ったプラグインを選ぶ事が出来るようになってきた。このEast WestのComposer Cloudもそんなサブスクリプション。
いやー、急遽買ってきた1TB SSDじゃ全然足らなくて(笑)
ここまでの大容量なサブスクリプションは初めてだったのだけど、すぐにでも使いたいプラグインがあったので、1つづつ音源をダウンロードして確かめつつメモしてたけど、せっかくだから気に入った音源のファーストインプレッションをブログにしてみる。

収録ライブラリ一覧はこちら

Symphonic Orchestra Platinum

Strings、Brass、Woodwinds、Percussion、Choirのオーケストラシリーズ。
Stringsは、ソロから、Chamber、50人、60人、70人という人数の多いアンサンブルまで、かなり幅広い人数感の音と操法が網羅されていてるので、このシリーズがあれば、オーケストラは大抵の事は出来てしまいそう。ストリングス物ってアタックがスローになりがちだけど、これはアタックが速いく、速いパッセージもバッチリ。ポップスにもバシバシ使えるなーと。
PercussionもCymbalが充実してたり、WoodwindsもChoirも種類がとにかく豊富。
他のオケ系音源に比べて位相も良く、フルオケのシミュレーション、劇伴などにはもちろんだけど、歌モノにもバッチリハマる。すごい気にお気に入りになりそう。

Twitterにも書いたけど、20年近く前、生系のストリングス音源をどうしようか悩んでる時にイケベ楽器で相談したら、コレのStringsを勧められたんだけど、ハードのE-MU Proteus Orchestraと悩んで、結局Proteus Orchestraにしちゃったんだよね。Proteus Orchestraは沢山使ったけど、East Westにしてた方が便利だったかもしれない(笑)と。まぁ、今のCPU処理速度だから言える事だと思うけどね。当時は高かったと思うけど、今はこんなに安く買えるんだなぁ(遠い目)

それだけ長く第一線で活躍してる信頼の音源。という事かなと。
サブスク辞めても単体で欲しいものの一つ。

Hollywood Orchestra Diamondシリーズ

Symphonicシリーズとはまたちょっと違った音で、より生々しい感じが少々。
オケ系で言うとSymphonicシリーズの方が好きかもなーと思うんだけど、タイプの違うオケ系なので、適材適所で使っていくのがいいかなと。

Hollywood Strings」は、1st Violin、2nd Violin、Viola、Celli、Bassesという分け方をされているので、カルテット、ダブカル、6442やもっと多い編成など、自分の好きな編成でシミュレーション出来るのが嬉しいところ。良い感じに1st Violin、2nd Violinで別れてる音源ってなかなか無いので、この部分も評価高いなと思う。

Hollywood Pop Brass

単体で欲しいものの一つ。実はこの音源をメインに今回はサブスクを試してみたかったのね。
昔から使ってるKABが32bitのまま止まってしまっているので、ポップスに本気で使えるブラス音源というのは本当に少なくて。NIのヤツか、このHollywood Pop Brassかかなと。結果、コレ、大正解だと思う。沢山のプリセットを聴いていたら、Hip HopやPopに使われている音が沢山。あのブラスはコレだったのかー…と。
EastWest全体にも言える事だけど、各楽器のバランス、奥行きの調整、ADSRでリリースの調整など、曲ごとのエディットはやった方がいいと思う。アタックが遅いなと思う時は弾き方を工夫するとか。

サブスク辞めてもコレは買う。

Hollywood Backup Singers

クラシックの厳かな感じではなくて、ゴスペルシンガー的なコーラス音源。
沢山の母音別各種ウーアー系や、フレーズのみならず、テキスト入力したフレーズを歌わせる事が出来る機能が付いているので、鍵盤を弾くたびに言葉が変わっていくコーラスを生成できちゃう。ウーから入って途中でアーに変わるとか、もっと複雑に文章でも。
この手のコーラスものは、自分でコーラス入れた曲に、ちょっと人数感足らないから入れようという感じで今まで使ってたんだけど、単純な単発的なウーアー系はこの音源でやっちゃっても良い気がするよね。
あと、いわゆるアドリブのフレーズも入ってるんだけど、これはキーごとに入ってるのがイイ。歌物では使い所は難しいけど。

Stormdrum 1〜3

1から3まであるSDシリーズ。

シネマティックパーカションや、ワールドパーカッション。映画やトレーラー、サウンドトラックで良く聴くいろんな音が入っていて、これとエフェクトの組み合わせで結構いろいろ作れそうな感じ。いろいろなパーカッションのロールも入ってるのが他とは違う気が。

これ系で良く聞かれるのが、「山木さん作ってるような曲では、どこで使うの?」っていうのがあるんですが、グルーヴの1つとしてや、キメの部分、サビ頭、いろいろ使うところは多々あるので、安心してください。「入れてみたら案外ハマった!」って良くあります。その辺は使いよう。

QL Gypsy

今回のサブスクで…という事ではなくて、かなり前から実際に使っているので、実はあまり紹介したくない音源(笑)

R&BやHip Hopって案外ジプシースタイルの音、奏法がよく登場するんだけど、あの曲のバイオリンや、あのナイロンギター、フラメンコのフットストンプ、カスタネットなどなど、本当によく使うので、俺の曲を知ってる人は結構聴いてる音だと思う。

これとワールド系音源のRAや、シルクロード音源のSilk、それと声物のVoices Of The Empireの組み合わせで最高のワールド音源に。

全部揃えるのもオススメ。

East West 25th Anniversary Collection

コンポーザークラウドの加入期間によって、使える音源が違うのが特徴の、懐かしいサンプリングCDがいっぱい入ってるシリーズ。

実は、これに収録されているサンプリングCDそのものを結構持っていて、今でも時々使うLoopとかOne Shotが含まれていたりするので、馴染み深い音源集。でも、サンプリングCDだと自分で処理しないといけないけど、これは波形処理しなくても鍵盤上にアサインされているだけで結構助かる。しかも、Tempo Syncしてくれるし、Playエンジンのエフェクトも使えるので、いろいろなアプローチが出来そう。

ちょっとしたTipsとしては、楽器をマルチサンプリングした音は、音の長さがちょっと間延びしてるのが多いので、EnvelopeのReleaseで自分の好きな長さに調整するといいと思う。

いやー、当時、YAMAHA TX16Wにループをサンプリングしてフロッピーに保存して使ってた事を思い出したよ。あの頃は12bit/33kHzでサンプリングしてたんだよね。本当に沢山使ったなー。どれかは教えないけどね!(笑)

サンプリングCDを持ってなかったヤツで、個人的に気に入ったのは、あのPublic Enemyによるビートコレクション「Public Enemy」とか、BTによるブレイクビーツ集「BT Breakz」、Hip HopやR&B系のループが沢山入った「ILL JOINTZ」など。あと、Stormdrum 1は、2や3には入ってないビートもあって、なかなか良かった。
まあ、全体的に古さはいなめないけど、逆に今使うのも面白いと思う。

それ以外も沢山入ってるので、各自チェックしてみましょう。

East West SPACES II

音源だけでなく、エフェクトプラグインもサブスクの一部。

このEW SPACESは、かなり評判の良いコンボリューション(IR)リバーブ。
世界中の会場で録音された1020種類のリバーブ内蔵。シネマティック系音源を多く作っているEastWestならではのリバーブかなと。Ver.1の時にも何人かにオススメされたし、エンジニアの評判も高かったんだけど、その頃はIRよりモデリングやシミュレーション、もしくはハードを使いたい頃だったので、結局買わずに今まで来てしまって。で、今回試してみたら、他のIRリバーブとはタイプの違う音質で、噂通りのクオリティ。うーん。もっと早くに買っておけば困らなかった場面があったかも。でも、リバーブはいくつも持っていても困らないので、今からでも遅くはないよねと。

ちなみに、1も2もインストール出来るけど、2にも1のIRが入ってるので、インストールは2だけでもOK。


あと、EWの音源ではないけど、SugarBytesの、AparilloCyclopもサブスクで使用可能。Cyclopは時々使うWobble音源。Wobbleはサンプリングじゃ難しい部分もあるのと、昨今はDub Stepに限らず、劇伴でもよく使われているので、入ってるのは必然なのかも。Aparilloは、16ボイスのFMシンセサイザー。重厚な音なので、やはりこれもサントラや劇伴に最適。

とまあ、そんな感じで、ざっと紹介したけど、どうでしょう?

これはいるもの、これはいらないもの…と、SSDの容量が足らないのでインスートルと削除を繰り返して選んでいったけど、実は結構残ってる(笑)ここからもうちょっと使ってみて、サブスクじゃなくて実際に買うものを選んでいこうかなと。

しばらくEastWestワールドを楽しみます!

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